雛人形の選び方、処分の方法についてポイントをご紹介します。

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雛人形は種類が多く、なにを購入していいか迷ってしまうと思います。どのような視点で探しせばよいかなど、選び方のポイントを説明します。また、雛人形を処分する方法についても、悩むところだと思います。処分方法についても合わせて説明します。

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雛人形を買う時のポイント

雛人形は、女の子が生まれて初めての雛祭りである初節句を迎える前に準備します。(ただし、2月生まれなど、雛祭りの直前に生まれた場合は翌年を初節句としても構いません。)

初節句とはいっても、雛人形は誰が準備をするのか。雛人形を購入する際にポイントとなるのはどのようなところか、など、悩んでしまう点があると思います。

自分でしっかりと意思をもっていないと、誰に買ってもらうのがよいか、どのような雛人形を選べばよいのかなどのことで、親戚でもめることになりかねません。

雛人形を購入する際の指南になるよう、以下にポイントを説明します。

雛人形は誰が用意すればよいのか

GS169_L誰が雛人形を用意するのかというと、お母さん側の祖父母が用意して送るというのが、これまでは一般的でした。

現在では、祖父母は母方、父方ともに孫にはものを送りたがりますので、母方、父方といったこだわりはなくなっているようです。

イベントはひな祭りだけではありませんので、ひな祭りでは母方、七五三では父方など役割を分担しておくのもいいと思います。

おめでたいことですので、家庭内でしっかりと話し合って、決めるといいと思います。

購入する際の具体的なポイント

購入する際に考えなければならないことは、次のようなことになります。

  • 飾る場所にあわせて大きさを考える。
  • 見た目、顔など気に入ったものを買う。
  • 予算を考える。

飾る場所にあわせて大きさを考える。

まずは、どこに飾るかを考えてみましょう。リビングなど子どもさんがよく遊ぶ場所など、子どもさんと近い場所がいいでしょう。

女の子の健やかな成長と、厄払いが雛人形の目的ですから、近くに人形があった方がいいのです。

雛人形は通常は1〜2か月程度の間、飾っておくことになります。その程度の期間ですから、多少場所をとっても、家の端っこに飾るのではなく、目立つ場所に飾ってもいいと思います。

見た目、顔など気に入ったものを買う。

気に入ったものを買うというのが、最も大切だと思います。人形の作り、人形メーカーなどによって、人形の顔の雰囲気はまるで違います。

後に説明しますが、衣装着雛人形は美しく豪華ですし、木目込み雛人形であれば可愛いらしさがあります。段飾り、親王飾りにしても、それぞれ長所があります。

美しい人形にするのか、かわいらしい人形にするのか。段飾りにするか、親王飾りにするかなど、長い間、子どもさんの成長を見守ってくれる雛人形ですから、気に入ったものを見つけて購入しましょう。

予算を考える。

雛人形にはいろいろな種類がありますが、種類によって値段にも差があります。人形やひな壇の作りなども関係しますので、相場というのは非常に難しいのですが、それぞれ種類に応じて、大まかな目安としての値段を記載しておきます。

それぞれの飾り方については、後に説明します。

親王飾り・収納飾り・五人飾り

男女の雛人形が一対の親王飾り、コンパクトの収納できて飾り付けや片付けが簡単な収納飾り、そして華やかな5人飾りですが、どれも、比較的コンパクトで場所をあまり取らないタイプになります。

メーカーや人形の作りにもよりますが、8万円〜15万円程度が相場と思っていいでしょう。

十人飾り

こちらは、親王飾りや収納飾り、五人飾りと比べて、見た目が華やかになります。

十人飾りにも収納飾りやコンパクトなものがありますが、人形の数が増えますので、基本的には飾る場所にもそれなりのスペースが必要になると考えましょう。

こちらも、メーカーや人形の作りで大きく値段に差がでますが、10万円〜30万円程度が相場になると思います。

十五人飾り

最後に十五人飾りですが、十五人飾りは、三段で十五人を飾るものや、しっかりと7段あるものまで幅広く揃っています。

ひな祭りをどこまで豪華にするか、飾るスペースをどの程度用意できるかなどによって、選ぶ雛人形が変わってくると思います。

最近では、収納飾りやケースに入った、コンパクトな十五人飾りも出ています。コンパクトに収まっている中にかわいらしい人形がたくさん並んでいるというのも、見ていていいものです。

逆に7段飾りにして、人形以外にもちゃんと雛道具などを並べていくというのも、格式があっていいものです。

概ね15万円〜40万円くらいを相場と考えていいと思いますが、もちろんもっと高いものも多くあります。

雛人形の種類

雛人形には、作り方の違いや、飾り方の違いにより、種類があります。主なものを説明します。

人形の作り方の種類

雛人形の作りには、代表的なものが2種類あります。

衣装着雛人形

CU187_L作った人形に衣装を着せているタイプで、一般的な雛人形はこのタイプになります。衣装着雛人形は京都で発祥したもので、江戸時代に京都で盛んに作られていました。

長所

顔と胴体は別に作られているものが多く、表情には大人の自然な美しさが表れ、衣装は実際に幾重にも重ねられ、とても美しく完成されています。

衣装を実際に着ているので、着崩れなどを起こす心配がありますが、着物の美しさは他のものと比較して、群を抜いています。

また、比較的大きいため、見栄えがよく豪華で華やかです。

短所

衣装は仕立てた着物であるため、型くずれを起こすことがあり、収納などにも気を使うことになります。

飾り付けを行うときも、持ち道具などを雛人形に取り付けるといった手間がかかります。

木目込み雛人形


木目込み雛人形は、桐糊(とうそ)という桐の粉を固めたものを彫り、人形を作っていきます。胴体部分は溝を彫り、そこに布地をヘラで入れていきます。この布地をヘラで入れることを「木目込む」というので、木目込み人形と言われています。

江戸時代に京都で祭事用柳箪(奉納箱)を作った人が、その残片で木目込人形を作ったのが始まりで、長い歴史のある伝統的な人形作りの手法です。

長所

桐塑で作られている人形は、丈夫な上に軽く、また、着物についても型崩れの心配がないことから、衣装着雛人形と比較して扱いが楽になります。

また、きめ細かに細工を施してあります。

その他、木目込み人形の特徴としては、胴体が桐の粉なので温もりを感じることができること、長持ちすること、小さい人形が多く収納が楽、などがあげられます。

短所

衣裳着雛人形と比べると、小振りで可愛い感じの人形が多くなり、豪華さに欠けることがあります。

飾り方による種類

雛人形は内裏雛のみを飾るものや、十五人飾りなど多くの人形を飾る方法もあります。ここでは一般的な飾り付けについて、いくつか説明します。

親王飾り

内裏雛といって男雛と女雛の一対の人形を飾る方法です。一対を飾るということで、とてもシンプルな雛人形となります。

段飾りなどの大きな雛人形は住宅の事情から難しくなっていますので、現代に合っているのかもしれません。

もともとの雛人形は一対だったことから考えれば、親王飾りが簡素であるということではありません。

飾り方としては、一般的に男雛は向かって左側、女雛は向かって右側に置きます。(地域によって異なることがあります。)そして、屏風、雪洞(ぼんぼり)、桜橘、三方菱台を飾ります。

収納飾り

収納飾りは、雛人形の台の部分が収納できるようになっていて、とてもコンパクトに収納できる雛人形です。収納スペースが限られているという住宅事情もあり、近年では人気が高い雛人形です。

収納はかなりしっかりとしていて、頑丈な作りになっていますので、その上にある程度のものを重ねても問題ありません。

段飾りの収納飾りもあり、たくさんの人形をコンパクトに収納できる一方で、値段は高額になる傾向がありますが、雛人形はほとんどの期間を収納しておくものですから、しっかりと頑丈に収納できる収納飾りが人気になるのだと思います。

飾り付けや収納にかかる手間も少ないので、そういう点においても優れているといえます。

段飾り


段飾りは赤い布(緋毛せん)を段にかけて、その上に雛人形を飾っていくのが一般的です。木製の段に布をかけずに飾るタイプのものもあります。通常、段は5段、7段、8段となります。

飾りの人数による違いは次のようになります。

五人飾り

五人飾りは、親王飾りに三人官女を加えたものです。段数としては三段になるのが一般的です。5人飾りはコンパクトなため、種類も豊富にあり、二段タイプのものもそあります。

飾るものとしては、人形の他に、雪洞(ぼんぼり)、桜橘(花飾り)、略式の雛道具を飾っていきます。

ケースに入ったものや、収納飾りもあり、どのタイプも人気があります。

十人飾り

十人飾りは、五人飾りに五人囃子(ごにんばやし)を加えたものになります。5人飾りと比べて、かなり立派で華やかな印象になります。

三段に飾ることが一般的ですが、五段に飾ることもあり、親王部分が半段高いものなど、少し変わった段の作りになっているものもあります。

十人飾りになると、雪洞(ぼんぼり)、桜橘(花飾り)の他、雛道具の種類も増えてきます。

十五人飾り

十五人飾りは、十人飾りに従者の仕丁、警護の隋身(ずいしん)が加わったものです。ひな壇が大きくなりますので、雛道具なども飾り付けていきます。

十五人飾りでは、五段飾りや七段飾りになることが一般的です。雛飾りとして、思い浮かべるのが7段飾りではないでしょうか。七段飾りは雛飾りの中でも、一般的で、とても華やかな雛飾りとなります。

ただし、豪華になる分、高価になります。また、飾る場所も広い場所が必要になってきますので、近年では購入する人も減っているようです。

余裕がある方は、十五人飾りを豪華に飾ってみるのもいいと思います。

立雛

立雛は、その名のとおり、立っている夫婦雛のことをいいますが、紙雛ともいいます。親王飾りは座っている雛人形ですが、立雛は立っている親王飾りになることから、立親王飾りといいます。

簡易な雛人形になるのですが、前段で説明したとおり、もともとは紙で作った人形を川に流していたことや「ひとがた」と呼ばれていたものであることから、立ち姿が本来の姿という見方もあります。

江戸時代には、立雛の方が主流だった時期があるようですが、しだいに座る雛人形に変化してきたようです。

あまりなじみのない立雛ですが、立雛は雛人形以外に飾り付けをしないものもあり、簡易なことが逆に人気を呼んでいるようです。

雛人形の処分方法

キレイで美しい雛人形ですが、不要になった場合はどのように処分すればいいのでしょうか。処分の方法をご紹介します。

雛人形はいつ処分するのか

処分方法の前に雛人形が不要になるとはどういうことなのでしょうか。それは基本的には結婚したときのことです。

結婚したことにより、その役割を終えたので、処分するということがあります。ただしこの場合、処分することのほか、次の方法があります。

結婚しても雛人形を嫁入り道具として持っていく方法

雛人形は嫁入り道具として、豪華なことが良いとされている地域もありますので、結婚後も本人が持って、飾るという方法があります。

雛人形は実家で飾る

現代では、雛人形を嫁入り道具として、結婚した家に持っていくというのは、あまり見られないように思います。どちらかというと、実家に置きっぱなしで、しまったまま。という家が多いのではないでしょうか。

実家で飾らなくとも、実家に置いておくという方法があります。

雛人形の処分方法

処分といっても、ゴミとして捨てるのはお勧めできません。健やかな成長を見守り、厄をはらってくれた雛人形ですので、しっかりと供養して処分することが大切です。

供養してもらう

人形の供養は神社や寺などで行っています。また、人形供養代行サービスというものもあり、いずれも5,000円程度で供養してくれます。

ビッグ雛祭り

徳島県勝浦町や千葉県勝浦市など、いくつかの市町村でビッグ雛祭りというイベントを開催していて、そこに不要になった雛人形を送付して供養してもらうという手法もあります。

開催している市町村に問い合わせて、供養してもらう方法を確認するといいでしょう。

人に譲ってもいいのでしょうか

雛人形を譲ったことのある人もいるのではないでしょうか。

しかし、雛人形は基本的には女の子の成長を見守るとともに、その女の子の災いの身代わりになり厄を払ってくれるというものですので、基本的に人に譲るものではないのです。

ただし、譲ることが絶対にいけないということではありませんので、周囲の人の意見などを聞きながら、自身で判断されると良いと思います。

まとめ

雛人形を選ぶ際には、飾る場所、見た目、予算などを基準にして考えていくと、決定しやすくなります。

雛人形には、様々な種類があり、値段もそれぞれとなります。人形の数が多く華やかなものほど、値段が高くなる傾向があります。

雛人形を処分するには、いくつか方法があります。役割を終えた雛人形はきちんと処分してあげましょう。

ひな祭りについては、次の記事も参考にしてください。

ひな祭りの由来、雛人形の飾る時期、しまい方などをご紹介します。

ひな祭りの食べ物とは?その意味は?詳しく解説します。

ひな祭りの楽しみ方、イベント、折り紙、ケーキなどご紹介します。


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