十三参りの年齢、期間、お参りの方法などをまとめました。
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関東では馴染みの薄い十三参りですが、関西では大切な行事として行われています。親子がそろって晴れ着を着ることもあり、とても楽しく盛大です。特に京都では女の子の場合、朝から着付けをして大変です。そんな十三参りについてまとめました。
十三参りとは
十三参りとは13歳になる男の子と女の子が、福徳と智恵を授かるために、虚空蔵菩薩に参拝する行事を言います。
13歳とは数え年になりますので、実際には12歳となる人が多いと思います。
ちなみに、数え年とは、生まれた年を1歳と数え、年が明ける1月1日に1歳プラスされることになります。したがって、平成28年12月20日に生まれた人は、平成29年1月1日には2歳になるということです。
福徳とは、幸福や利益のことで、幸せや財産に恵まれていることをいいます。また、英知とは、優れた知恵、深い知性、真実をしっかりと捉えることのできる能力をいいます。
京都が発祥で全国に広まっています。七五三と比較されることが多いのですが、全国的には七五三の方が広く行われている行事ですが、関西では七五三より十三参りの方が浸透しています。
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十三参りをする日は
現在の4月13日(陰暦3月13日)の前後の日付けで行います。これは、虚空蔵菩薩が13番目に誕生した菩薩であることから、その13と縁の深い旧暦3月13日になりました。
4月13日の前後ということで、春休みからゴールデンウィークにかけて、十三参りをされる方がほとんどです。
虚空蔵菩薩とは
虚空蔵菩薩は、13番目に生まれた菩薩で、福徳と英知がたくさん集まっている蔵(虚空蔵)から、人々のためにそれを取り出して、与えてくれると言われています。
由来
数え年の13歳という場合、生まれてから12年目になりますので、生まれて初めて干支がめぐってきて、年女・年男となる年にです。
数え年の13歳は大人になる一歩手前の年であり、これから大人に成長するにあたってしっかりとした知性をもっていかなけらばならない年齢です。
江戸時代では、通常、元服といって大人になる儀式が数え年の15歳で行われます。その2年ほど前の年齢になり、場合によってはその時期に半元服といって、元服の簡易的な儀式が行われていた地域もあります。
また、女の子の場合は、裳着(もぎ)といって、成人女性が着る「裳」と呼ばれる着物を始めて着用する儀式があり、概ね12歳から16歳の頃に行われていました。さらには、この裳着と合わせて髪型も大人のものにする「髪上げ」も行われていました。
こうした大人に成長するにあたり、これまでの成長に感謝するとともに、知恵と福徳を授かるために虚空蔵菩薩にお参りするのが、十三参りというわけです。
特に女の子は、体が大人へと成長するじきでもらい、体調の変化も大きい時期です。しかも初めての厄年にもなるため、厄払いをするという意味もあるのです。
虚空蔵菩薩にお参りします
お参りは虚空蔵菩薩のあるお寺に参拝するのが一般的な方法です。
これは、弘法大師が19歳の時、「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」という真言を100万回唱える修行を終えた後、飛躍的に記憶力が増したところから、虚空蔵菩薩を参拝するようになったようです。
智恵を授かるという点から、弘法大師の修行をが元になっているというのは、納得できます。100万回というものすごい数字が、いかにも弘法大師らしいですね。
虚空蔵菩薩のある十三参りで有名なお寺は後でご紹介します。
お参りの方法
半紙に自分が大切にしている漢字一文字を毛筆で書いて供え、ご祈祷を受けてお守りやお供物を頂いて帰り、親に感謝を述べます。
また、参拝の帰りは、後ろを振り返るとせっかく授かった智恵を返上しなければならないという伝承があり、どんな誘いにも振り向かないようにしなければなりません。
お参りの前に、きちんとお子さんに教えておきましょう。
服装
男児は、羽織袴の正装です。
正装をする場合はレンタルがいいと思います。正装でなくとも、中学に上がったばかりであれば、中学の制服を着ることでも構いません。
女の子は、本裁ちといって、大人と同じ仕立ての着物で肩上げしたものを着ます。
そして、帰宅したらすぐに肩上げで縫い上げていた糸をほどきます。
これが正式な作法になります。また、女の子はお化粧をします。一応、このときが初めてのお化粧となります。
成人式のような十三参り
関西に住んでいる人なら分かるかもしれませんが、女の子の十三参りは朝から美容室へいって、髪のセットをして着付けをして、そして出かけていくという感じになります。
成人式と違って日にちに幅がありますが、やはり、気合いの入った日になるようです。
親子でお参りする行事になりますので、お母さんと一緒に着付けをされる人も多いようです。
十三参りで有名なお寺
十三参りで有名なお寺をいくつかご紹介します。
虚空蔵法輪寺(京都府)
十三参りで最も有名なお寺です。
お寺に着いたら漢字一字を書いて、それを奉納します。そして、その文字を祈願の際に名前を読み上げてくれるということです。
祈祷料
祈祷料は祈祷してくれる期間に応じて異なるようです。
- 1週間 5,000円
- 1ヶ月 7,000円
- 1年 13,000円
十三参りの期間
- 春:3月13日から5月13日((4月13日を中日とした一月間)
- 秋:10月から11月
- 受付 午前9時から午後4時まで
連絡先など
- 電話: 075-862-0013
- ホームページ:http://www.kokuzohourinji.com/
太平寺(大阪府)
大阪でも十三参りは伝統行事として親しまれています。太平寺は、大阪で有名なお寺です。
曹洞宗のお寺で、江戸時代の初期に建てられたとのことで、長い歴史を持っています。
十三参りの期間・連絡先など
基本的に年中受付をしています。ただし、電話予約が必要とのことです。
- 電話 (06)6779-9133
- ホームページ:http://www.taiheiji.com/
弘仁寺(奈良県)
虚空蔵菩薩を本尊としている、真言宗のお寺です。「高樋の虚空蔵さん」として親しまれています。
弘仁5年(814年)に空海が作られたと言われていて、とても古く由緒あるお寺です。
こちらでも、漢字一文字(二文字でも三文字でもOK)を記載したものをお寺に渡すと、毎朝のお寺のお勤めで祈念してくれることになっています。
十三参りの期間
4月13日の9時から十三参りの祈祷をおこなっていますが、この日以外でも随時受け付けています。
9時以降、順次祈祷を行っていきます。
連絡先など
- 入山・拝観時間9:00 ~ 17:00
- TEL 0742-62-9303
- ホームページ:http://www.kouninji.org/
浅草寺(東京都)
浅草寺にも虚空蔵菩薩が祀られていることから、十三参りの祈願を行っています。
関東では十三参りを知らない人も多くいますが、浅草寺自体はいつも混雑していますので、混雑することも考えられます。
祈祷料
お札などに応じて異なっています。
- 3000円(紙札)
- 5000円(小木札)
- 1万円(大木札〈赤水引〉)
- 2万円(大木札〈金水引〉)
期間
当日の4月13日を中心として、随時受付しています。
祈祷の時間
- 午前6時
- 午前10時
- 午後2時
ホームページ:http://www.senso-ji.jp/
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