お歳暮のマナーや5つの選ぶポイント、オススメのお歳暮をご紹介します。

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お歳暮は江戸時代頃から始まった日本の習慣です。独特のマナーがあり、馴染みが薄い人も多いと思います。また、せっかくのお歳暮も選び方を間違えると喜ばれず残念です。ここでは、マナーとともに喜ばれるお歳暮の選び方やおすすめの商品をご紹介します。

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お歳暮とは

お歳暮とは

年の暮れに日頃お世話になっている人(親戚、上司など)に対して、感謝や来年に向けたお願いの気持ちを込めて、贈り物をすることをいいます。

由来

「歳暮」とは年の暮れを意味する言葉で、一年間お世話になった所に贈り物を持って挨拶に行くのを「歳暮回り(せいぼまわり)」といっていたのが、贈答品そのものを「お歳暮」と呼ぶようになったものです。

この「歳暮回り」は、江戸時代の商売が始まりです。当時は掛け売りといって、ツケで売り買いし、盆と暮れに決済して半年分を支払うのが原則でした。暮れの支払いの時に、一年間のお礼と来年もよろしくという思いをこめて贈り物を持って行きます。

また、江戸時代の人たちは、年の瀬から正月にかけて「御霊祭(みたままつり)」という先祖を祀る祀る行事を行っていて、実家から嫁いだ娘や分家は、暮れのうちに供物を実家(本家)へ持っていく習慣がありました。

この習慣は、遠く離れていて実家へ帰れない場合には、直接供え物を持っていけないため、送るようになりました。

「お歳暮」は、このような江戸時代の商売の習慣や「御霊祭」の習慣が元となったと考えられています。

お歳暮の時期

お歳暮の時期は、実は地域によって異なります。本来は、正月祝いの準備を始める12月13日~20日に贈るものとされていますが、関東や関西で次のようになっています。

  • 関東地方 12月初旬~31日まで
  • 関西地方 12月13日~31日まで

最近は、デパートなどの歳末商戦が前倒しになっていることもあり、忙しい年末を避けて11月末から贈られることもあります。生鮮食品以外なら、12月20日頃までに届けることがいいでしょう。


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お歳暮のルール・マナー

熨斗(のし)

最近は、お店で熨斗もつけてくれるので、意識しなくても問題ありませんが、自分で用意する場合のために記しますので、参考にしてください。

外のし・内のし

  • 持参して渡すときは、商品を包んでから外側につける「外のし」
  • 宅配便で送るなら、商品に直につける「内のし」

水引と表書き

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水引は紅白の蝶結び、上段に「御歳暮」か「お歳暮」、下段に氏名(親戚など同じ苗字が多いときは名前も)を書きます。なお、本来は魚や肉など生臭いものには熨斗は付けないのが基本です。

訪問のマナー

最近は、お店から宅配便で送るケースが増えましたが、正式には、お歳暮はお店の袋から風呂敷に包み直し、持参します。

訪問の時刻は、早朝や食事時は避けて、午前10時~11時か、午後14時~16時ぐらいに訪ねます。前もって都合を伺わずに突然訪問する場合は、玄関先で渡して、すぐに失礼しましょう。その場合も、訪問前に「玄関先ですぐに失礼しますので、これから伺いたいのですが」と電話を入れましょう。

ご挨拶の後、風呂敷包みを解き、または紙袋から出し、のしの字が先方に読めるように品物の向きを確かめてから両手で渡します。くれぐれも、風呂敷や紙袋のまま渡さないようにしましょう。風呂敷や紙袋は持ち帰ります。

ただし、現代では、訪問すること自体を嫌う人もいます。普段から訪問している家であるとか、特別な方法と考えた方がいいかもしれません。気持ちを届けることが大切ですから、くれぐれも相手の気分を害することのないように気をつけてください。

宅配便のマナー

多くの人が宅配便を利用すると思います。この場合も、ご挨拶はしなければいけません。送り状(葉書)を書いて、商品が届くより先に郵送するのがマナーです。

送り状の内容は、日ごろお世話になっているお礼や感謝と、宅配業者やデパート名などをはっきり書いて、そこからお歳暮を贈ったことを記します。もしも配達の手違いがあった場合でも、相手方で問い合わせができます。

送り状は本当にあった方がいい?

感謝の気持ちのお歳暮ですから、何らかのメッセージを付けることが大切です。ただし、送り状となると少しかしこまる感じになりますし、送り状に慣れていない人も多いので、もらった際に戸惑う人もいるかもしれません。

そんな場合は、お店でメッセージカードをつけてくれますので、そこに簡単な手書きのメッセージを書いて添えましょう。

お中元とお歳暮のマナー

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お中元を贈ったら、お歳暮も贈りましょう。お中元は半年分の感謝の意味なので、残りの半年分の感謝ということでお歳暮も贈るのがマナーです。1回にしたい場合は、お歳暮だけにします。そうすると、一年分の感謝という意味になります。

また、お歳暮を止めたいときは、いきなり止めるのではなく、徐々に金額をおさえていき、年末の挨拶状だけにしていくのがよいでしょう。

お歳暮を贈り忘れていた場合は、年が明けて1月1日~1月7日に「お年賀」として贈るかそれ以降なら、立春(2月4日)までに「寒中お見舞い」「寒中お伺い」などとして贈りましょう。

喪中のマナー

お歳暮は、感謝の気持ちなので送り手も受け手も喪中は問題ありません。また、ご不幸があって間もないお家には、お歳暮の時期を外して、年が明けて松の内を過ぎてから立春までの間(1月8日~2月4日)に、「寒中お見舞い」「寒中お伺い」として送るのがよいでしょう。

もらった時のマナー

お歳暮を頂いた場合、お返しは必要ありません。ただし、お礼状を出すのが正式なマナーです。

持参されたとき

突然の訪問でないかぎり、できるだけお部屋に通します。ご挨拶をして、品物は必ず両手で受け取りお礼を言います。暮れの忙しいときにわざわざ来て下さったこと、お心遣いをありがたく感謝していることをお話すればよいでしょう。

宅配便で届いたとき

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なるべく早くお礼状を出します。なお、1月になってしまったら、お礼状も「寒中お見舞い申し上げます」で書き出します。なるべくご本人がお礼状を書くべきですが、ご主人あてに頂いたものを代理で奥さまが書いてもかまいません。そのときは、ご家族の名前の横に小さく「内」と併記しておきます。

お返し

基本的にお返しは必要ありませんが、お付き合いの都合上お返しをする場合は、その品にお礼状を添えるのがいいでしょう。年が明けてしまった場合は、松の内なら「お年賀」で、松の内が明けてしまっていたら「寒中お見舞い」になります。使う水引はお歳暮と同じ、紅白の蝶結びです。

受け取れないお歳暮のマナー

仕事上、受け取れないお歳暮やあまりに高額なお歳暮が届いた場合、宅配便でしたら、受け取りができないことを伝えて持ち帰ってもらいます。「せっかくのお心遣いですが、ご遠慮申し上げます。申し訳ありません」などとメッセージを添えると丁寧です。

メッセージカードなどを添付してもいいか、宅配のドライバーさんに相談してみましょう。または、一度受け取って包みを開けずに、手紙やカードを添えて包装しなおして送り返せば、より丁寧になります。





お歳暮の予算

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これまでの調査などから、3,000円~5,000円程度が圧倒的に多く、全体の6割から7割にもなります。

お歳暮選びの5つのポイント・おすすめのお歳暮

できれば儀礼的なものより、先方に喜んでもらえるものを贈りたいですね。最近は、お店同士の年末商戦が激しくて早い時期からお歳暮コーナーができています。お歳暮選びはセンスが問われるところでもありますから、ぜひ心遣いを活かせるものを考えて選びましょう。

最近は、食品から洗剤に至るまで、あらゆるものにこだわる人が増えています。無農薬や有機栽培の食品、環境に優しい洗剤など。その人のことを思いながら、まずは先方の家族や好みなどを考慮したいところです。

ここでは、お歳暮攻略法として、次のことをポイントに選びたいと思います。

  1. 世代・年齢にあったものを贈る
  2. 季節感で贈る
  3. 自分が好きなものを贈る
  4. 特産物を贈る
  5. 毎年同じものを贈る

1. 世代・年齢にあったものを贈る

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30代

この世代は、お歳暮に馴染みが薄い世代です。仰々しいものより、プレゼント感覚で選ぶといいでしょう。お酒の好きな方には、「ワイン」はいかがでしょう。また、30代はSNSなどのアンテナを張り巡らせた情報通が多いです。お子様も小さいのでは?と考えると、「ホテルのスープ缶」なら家族で楽しめそうです。

アジアンカレーなどに興味がありそうなら「アジアンスパイスのセットにレシピ本」とか、「ワンランク上のオリーブオイル」「ソーセージのセット」などはいかがでしょう。また、子育てが大変な世代でもあるので、「入浴剤」なども喜ばれるかもしれませんね。甘党ならば、夢のある「有名店の可愛いお菓子」も嬉しいかもしれません。

40~50代

世代的には一番出費が多い世代です。自分では買わないような、少し贅沢な一品か、一食分助かった的なものを選んでみてはいかがでしょう。

年末年始は何かと人の集まる世代です。お酒を贈るなら日本酒は喜ばれる傾向にあります。中でも、あまり自分では購入しなような「日本酒飲み比べセット」などがおすすめです。お子様も食べ盛りかな?と考えて「鍋セット」もいいですね。蟹、アンコウ、フグ、牡蠣、鴨、モツなど予算に応じて選べます。

また、先方の郷里の品だと喜ばれるのではないでしょうか。「石臼引きの蕎麦」などは、毎年定番にして贈れば、先方も年越しそばに出来るので嬉しいかもしれません。

鮮魚は少し高めになりますが、干物だと大丈夫です。「関アジの干物」「ノドグロの一夜干し」など冷凍も出来るそうなのでいかがでしょう。また、この世代の甘党には、「少し高級なチョコレート」「少し高級なアイスクリーム」なども好まれる傾向にあります。夫婦だけでティータイムを、というメッセージを添えれば印象に残るかもしれません。

60代~

この世代には、調理の手間が省けるものや、もらっても迷惑にならないものがおすすめです。

子育ても終え、時間がたっぷりある世代には「カタログギフト」は案外いいかもしれません。いくらあっても困らない定番の「調味料セット」「洗剤セット」「サラダ油セット」「佃煮セット」「海苔セット」は意外と喜ばれます。

夫婦2人なのにどうして?と思われるでしょうが、じつは里帰りしてきた子供(30~50代)に持って帰らせるのにいいらしいです。親の愛ですね。逆にお子様のいらっしゃらないご家庭には「少し贅沢な日本茶・紅茶・コーヒー」なども喜ばれるかもしれません。また、「地方の特産品」などを贈ったら、そこに旅行したいという礼状をもらったという話も聞きますので、いいかもしれませんね。

次に、どんな世代にも、また先方の家族構成や好みを知らなくても喜ばれそうな季節感で選んでみましょう。





2. 季節感で贈る

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冬といえば鍋ですね。「鍋素材」はどなたにも喜ばれます。蟹、牡蠣、アンコウ、フグなど冷凍もできるので、年末年始に使えそうです。それから、「おせち料理に使われる伝統的な素材」もいいですね。昆布、新巻鮭、数の子などが代表です。

「日本酒のセット」もおすすめです。普段はビール党の人も、お正月は日本酒ということがありますし、大勢集まれば日本酒が経済的ですから、年末年始に重宝するお酒です。

「果物」もおすすめです。ミカン、リンゴなど、冬の定番ですね。また、寒い季節にはお風呂が嬉しいです。「入浴剤のセット」も喜ばれます。また、ご年配だけのお家には、前もってお知らせしたうえで「おせち料理」「オードブル」などを贈るのも喜ばれているそうです。

送り主がグルメだったり、旅行先で見つけた美味しいものを数多く知っている場合もあるでしょう。思い入れのある品を贈るのも、個性的で楽しいお歳暮になるかもしれませんね。

3. 自分が好きなものを贈る

その年に旅行した土地で出会った食べ物や小物で、その良さを先方に味わってほしい、知ってほしいと思うものを贈るのは、失礼にはあたりません。ぜひ、取り寄せて贈ってさしあげましょう。ただ、どういう経緯で出会って、どんな思いで贈ったかをお知らせしましょうね。印象のある贈り物になるはずです。

遠方の方に地元の特産品を贈るのは、おすすめです。地元の活性化にもつながりますし、地元の良さを知ってもらえます。

この場合、ふるさと納税を活用する方法もあります。地域の特産物が2,000円の自己負担で数万円のものまで手に入ることもあります。これを機会に活用してみるのもいいでしょう。

4. 特産物を贈る

住んでいる土地の特産品で、地元では新鮮で安く手に入るのに他の土地では手に入らないものや高価なものがあります。そのようなものをお歳暮にすれば喜んでもらえると思います。

私は大阪在住で「ヘルメスソース」や「うどんスープの素」という地ソースや地調味料を詰め合わせたものを毎年贈って喜ばれているのですが、その土地でしか買えないものを贈るのも喜ばれると思います。味噌、醤油などの調味料、地酒やワイン、野菜や果物、漬物など頂くと、誰しも温かい気持ちになるのではないでしょうか。

5. 毎年同じものを贈る

毎年、悩むのは嫌だから我が家はコレに決めていますという方法もあります。先方の好みがわかれば、それもいい方法です。

好みのものなら「毎年○○を贈ってくれる△△さん」と楽しみにしてくださるはずです。地酒、おせち料理の材料、入浴剤、特産品など先方が喜んで下さるものがわかったら、ずっと贈り続けるのも好感度アップだと思います。あれこれ悩まずとも決められるし、一石二鳥ですね。

まとめ

次第にお歳暮を贈る人が少なくなっているとも言われますが、やはり人に贈り物をして喜ばれるというのは嬉しいものです。

お世話になっている人のことを考えて、贈り物を選ぶという行為自体が受け取る側からすると嬉しいものです。

お歳暮を贈ったことのない人も、今年はお世話になって人に贈ってみてはいかがでしょうか。


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