節分・豆まきの仕方や由来、2023年の恵方巻きの方角などを解説!

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節分は古くからある日本の行事。でも、節分の由来や豆まきの方法、恵方巻きの意味や由来は意外に知らないですよね。今回は、節分の豆まき、恵方巻き、2023年の恵方、柊鰯、節分の日などについて、わかりやすく解説します。

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節分とは

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節分とは、立春、立夏、立秋、立冬など、本来は季節が変わる日の前日を表します。

中でも、立春は旧暦の1月〜3月が春の季節にあたることから、新年を迎えるといった意味があります。

そんなことから、立春の節分だけが「節分」と言われるようになりました。立春だけが節分と言われるようになったのは、室町時代からのようです。

節分に豆まきをする理由とは?

新年を迎えるにあたって、邪気を追い払うために、平安時代から宮中で厄払いの行事が行われてきました。

その行事を追儺(ついな)というのですが、その追儺の中に豆を打つ行事があり、そこから豆まきが行われるようになったと言われています。

炒った大豆を豆まきに使用するの理由とは?

豆まきには炒った大豆を使用するのですが、その理由とは何でしょうか。

その理由には諸説あります。

炒った豆を使う理由

  • 「鬼の目→魔の目→魔目」に豆を投げて退治する際に炒った方が豆が硬くなるから。
  • 豆を炒ることが「魔を射る」ことになる。
  • 豆まきに使った豆から芽が出てくると災いが起こるので、炒ってから豆まきに使用する。

大豆を家で炒る際には、熱したフライパンに大豆を入れ、弱火でフライパンを動かし続けて大豆が焦げないようにするとうまくできます。

豆まきの方法・正しい作法

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豆まきには、上記の理由から炒った豆を使用するのですが、それ以外にも豆まきにはルールや作法があります。

ただし、地域によってやり方は様々です。ここでは、一般的なルールを簡単に解説します。

豆の準備

炒った大豆を用意し、神棚が家にある場合は朝から豆を備えておきます。

豆の容器

豆は何にいれても問題ありませんが、鬼を退治するという行事ですので、神様のお供えに使用する枡や三方(さんぽう)で行うことが一般的です。

三方は通常、家にないと思いますので、折り紙で作ると楽しく豆まきができると思います。

豆まきはいつやるのか。

豆まきは厄払いとして鬼を退治する訳です。

鬼が出るといわれる夜に豆まきをするのが一般的です。

とはいえ、節分には有名なお寺などで芸能人やスポーツ選手が豆まきをしているように、昼間がダメという訳ではありません。

昼や夜などの時間より、家族そろって豆まきをすることが大切です。

昼間は仕事や学校がありますので、やはり夜になるのが一般的かもしれませんね。

豆まきの役割分担

誰が鬼の役をやるのか。大抵はお父さんが鬼の役をやって、子ども達が豆をまいているのではないでしょうか。

豆まきを楽しい行事として、子ども達に教えるということで、鬼の役目を決めて豆まきをするのはとてもいいことです。

しかし、本来はお父さんが先頭にたって豆をまくというのが、正しい姿です。

古くは儒教の思想なども関係して、日本ではお父さんが一番偉いという時代がありました。家長といって、家の中で一番偉い人、「家長=お父さん」だったのです。

そのお父さんが鬼を追い出すというのが、古くからの節分の習わしです。

現在でも、お父さんは家の中心として、矢面にたってしっかりと家族を守るという役割があります。

お父さんが鬼になって、子どもさんを楽しませるのもいいのですが、そうではなく、お父さんが大きな声を出して豆まきをして、しっかりと家族を守ってくれるというところを、子どもさんに見てもらうのもいいでしょう。

豆のまき方

豆のまき方は、「鬼は外!」「福は内!」といった具合に声を出してまいていきます。

家の中の方から、外へ順々に「鬼は外!」と言いながら撒いていって、鬼を外へ追い出していきます。

部屋の内側へ向かっては「福は内!」と言いながら豆を撒いて、福が家の中にとどまるようにします。

外までいったら、しっかりと戸締まりして、鬼が入って来れないようにしましょう。

マンションでの豆まき

マンションに住んでいる方も多いと思います。私もマンション暮らしです。

周りに迷惑をかけないように次の点に注意しましょう。

マンションの豆まきの注意点

  • 豆をベランダから外に向けて投げない。
    窓の外まで鬼を追い出せば、どこかへ行ってしまいますので、ご心配なく。
  • 極端に大きな声を出さない。
    ある程度の大きさの声であれば、しっかりと鬼を追い出せますので、安心してください。
  • マンションの共有部分には豆をまかない。
    後で掃除するからといっても、他の住民はいい気持ちにならない可能性があります。

豆を食べる

豆まきを終えたら、暖かい部屋で、家族そろって豆を食べましょう。

食べる豆の数は、地域によって多少の違いがあるようですが、一般的には自分の年齢に1つ足した数です。

子どもの頃は、食べる量が少なくて足りないなぁと思っていたのですが、しだいに食べ切れなくなりますね。

食べ切れないときは、福茶を飲みます。

福茶とは?

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出典:www.eatsmart.jp

福茶とは、節分以外でも、大晦日やお正月などの節目に、縁起や幸せを願って飲むお茶です。

福茶には、山椒、梅干し、昆布、黒豆などの縁起のいいものを入れます。節分に飲む福茶としては、豆まきの豆を入れます。

豆まきの豆は、炒ってありますので、とても香ばしくておいしいお茶になります。

作り方

節分に飲む福茶として、最も簡単に作るのであれば、緑茶やほうじ茶に豆まきの豆をいれます。豆は3つほど入れます。

お茶を使わずに、塩昆布、梅干し、豆とお湯で作ってもOKです。この場合の分量は次のとおりです。

福茶の分量

  • 塩昆布 … 適量
  • 豆   … 3つ
  • 梅干し … 種をとって一つ
  • お湯  … 適量(1杯分)

寒い節分の夜に暖かい福茶で立春を迎えるのもいいですね。

柊(ひいらぎ)と鰯(いわし)

節分には豆まき以外にも、厄払いに使用するものがあります。それが柊鰯(ひいらぎいわし)です。

柊の枝に焼いた鰯の頭を付けたもので、これを家の戸口などに置きます。

戸口に柊鰯を置くことによって、柊のとげとげした葉が鬼の目を指すことや、鰯を焼いた煙と臭いで鬼を近寄らせないといった意味があります。

古来、とげのついて尖ったものや、くさいものは厄払いに使われることが多いといわれています。

柊鰯の風習は、平安時代からあり江戸時代には普及していたようです。

西日本を中心に関東まで広く見られますが、近年では、玄関などに柊鰯を用意する家が減っています。

また、節分に鰯を食べるという風習は、現在でも西日本を中心に広く残っています。

柊鰯の準備

柊鰯の作り方は、鰯の頭を焼いて、それを柊の枝に指すという簡単なものです。

そして、できあがった柊鰯を玄関の戸口などに取り付けます。

使えるの期間はいつまで?

戸口に取り付けるのは、節分の2月3日から翌日の立春2月4日までとういのが一般的ですが、2月中またはひな祭りまで飾っておくという風習も地域によってはあります。

期間が経過したら、半紙にくるんで捨てます。

2023年の恵方は?

2023年(令和5年)の節分は2月3日で、恵方は「南南東やや南」です。

恵方巻きの「恵方」とは、歳徳神という神様がいる方角のことをいいます。

歳徳神とは、陰陽道という天文道や暦道という古代の学問における神様です。天文道や暦道とは位置などから未来を占うもので、現在の学問とは少し異なります。

陰陽道ではその年の方角によって、運勢などが決まります。

恵方は歳徳神のいる方角なので、その方角に向かって行うことは何でもうまくいくと言われています。

そして、恵方は4つの方角しかありません。

恵方

  • 東北東やや東
  • 西南西やや西
  • 南南東やや南
  • 北北西やや北

この4つの方角が5つのサイクルで回っていて、「南南東やや南」は他より出現回数が多くなっています。

さらに、特に本命星と恵方が同じ方角になると、とてもいいことがおこると言われています。

本命星とは、生まれた年による方角で、一から九までの数字が用いられます。一白水星とか二黒土星とか、九星で表されるものを聞いたことがあると思います。

大まかに九星と方角の関係を表すと次のようになります。

九星と方角

  • 一白水星 … 北
  • 二黒土星 … 西南
  • 三碧木製 … 東
  • 四緑木星 … 東南
  • 五黄土星 … 中央
  • 六白金星 … 西北
  • 七赤金星 … 西
  • 八白土星 … 東北
  • 九紫火星 … 南

2023年の恵方に近いのは九紫火星です。

九紫火星の年は、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年、2018年ですので、この年に生まれた人はいい年になりますね。

ちなみに、今後の節分の日、恵方、九星の関係を示すと以下のようになっています。

節分 恵方 九星
2023年(令和5年) 2月3日 南南東やや南 九紫火星
2024年(令和6年) 2月3日 東北東やや東 三碧木製
2025年(令和7年) 2月2日 西南西やや西 七赤金星
2026年(令和8年) 2月3日 南南東やや南 九紫火星
2027年(令和9年) 2月3日 北北西やや北 一白水星
2028年(令和10年) 2月3日 南南東やや南 九紫火星
2029年(令和11年) 2月2日 東北東やや東 三碧木製
2030年(令和12年) 2月3日 西南西やや西 七赤金星
2031年(令和13年) 2月3日 南南東やや南 九紫火星
2032年(令和14年) 2月3日 北北西やや北 一白水星

節分の日はいつ?どうやって決まっているの?

これまで節分の日は2月3日で、たまに2月4日になる・・という程度に思っていた方が多いと思います。

2021年の節分が124年ぶりに2月2日になり、今後もしばらく4年に一度は2月2日になります。

なぜこうなったのでしょうか?

節分の定義

節分は太陽と地球の関係で決まっています。

このように地球から見た太陽の位置を太陽黄経というのですが、この太陽黄経が315度になったときが立春で、その前日が節分となります。

閏(うるう)年の関係で節分がずれる

4年に一度うるう年があるのは知っていると思います。

1年は365日ですが実際には365日よりも6時間弱短いんです。

なのでその埋め合わせとして、4年に一度24時間をプラスしてうるう年としています。

でも、4年に一度1日増やすと「45分増やしすぎ」なんです。

この調整として、400年に3回、うるう年を少なくする調整をしています。

400年に3回なので、400年に1回はうるう年のままです。

実際 調整
1年(365日) 年間に6時間弱短い 4年に一度うるう年で24時間増やす
うるう年(4年に一度) 45分多い 400年に3回うるう年をなくす

この400年に3回とは、100で割れる年にはうるう年はなし、400で割れる年はうるう年を実施します。

つまり、直近では以下のようになっています。

うるう年
1700年 なし
1800年 なし
1900年 なし
2000年 あり

この2000年のうるう年の影響で節分がずれているのです。

今後は2月2日節分が増えていく

では、今後は2月3日でない日が、どのようになっていくかというと、概ね以下のようになります。

2021年〜2057年 4年に1度2月2日
2058年〜2090年 4年に2度2月2日
2091年〜2100年 4年に3度2月2日
2101年〜 4年に1度2月4日

100年単位でうるう年が動くので、節分の日付も元に引き戻されるイメージです。

恵方巻き(えほうまき)

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恵方巻きとは、節分の際に食べる太巻き(巻き寿司)のことで、関西を中心にその習慣があり、近年では日本全国に広がっています。

恵方巻きの歴史

恵方巻きを節分に食べるという風習がいつから始まったかは、正確には掴めていないのです。

江戸時代には縁起をかついだり、商売繁盛を願って、大阪の商人を中心に節分に太巻きを食べることがあったようです。

また、大正時代には、恵方を向いて太巻きを食べる風習が根付いたようです。

それ以降、昭和に入ると節分には太巻きを大々的に販売するお店が増えました。

恵方巻きの作り方

恵方巻きは、7つの具を入れて太巻きを作ります。

7つというのは七福神が由来なのですが、その具材までは決まっていません。7つの具を使用することが大切です。

そして、恵方巻きは、そのまま丸かぶりしなければならないので、包丁などで切ってはいけません。これは縁を切らないという意味があります。

1人につき、1本を用意しなければならないので、作るにしても、購入するにしても、1本の大きさを考えて準備しましょう。

恵方巻きの食べ方

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  • 恵方巻きは1人で1本を丸かぶりします。
  • 食べるときには恵方を向きます。2023年の恵方は南南東やや南ですので、そちらを向いて丸かぶりします。
  • 食べている最中は願いごとをします。
  • 食べている途中で話したりせず、邪念をいれないで、願いごとをしながら最後まで食べ切ります。

最後に

節分について理解していただけたでしょうか。

日本の行事には、昔から行われているものがたくさんあり、深い意味や習慣があります。

また、行事は年月や地域ごとに少しずつ変化していきます。

宮中などの行事は作法など、正確性が求められますが、家庭で行う節分は気持ちや家族がそろうことなどが重要です。

節分と言う意味を考えながら、今年は節分を過ごしてみてはいかがでしょうか。


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