ふるさと納税が無効に?正しい手続と控除の確認方法を教えます。


ふるさと納税にはワンストップ特例という便利な制度ができました。しかし、この制度は、ふるさと納税を行うときから、きちんと手続をしていないとダメなんです。ワンストップ特例の適用があるはず!と思っていたら実際には適用されていないなんてことも起こります。ふるさと納税の正しい手続き、控除されていることの確認方法を教えます。

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ふるさと納税の制度について

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ふるさと納税が大変盛んになってきました。平成27年度からは制度も変更になり、より多くの金額にふるさと納税が適用されることになりました。

平成27年度に変更となった主なことは次のとおりです。

  1. 住民税から控除できる、ふるさと納税の上限額が2倍になった。
  2. ワンストップ特例制度がで作られた。

1については、給与収入や家族構成に応じたおおまかな目安の金額がありますので、その額を超えない範囲でふるさと納税を行えば問題ありません。

しかし、2についてはワンストップ特例を行っているつもりでも、実際にそれが適用されているかは、自分で把握することは難しく、実際にふるさと納税の金額が住民税から控除されているかを確認するまでは分かりません。

しかも、制度をしっかりと把握しておかないと、ふるさと納税したのにその分が住民税から控除されないことがあるんです。

所得税や住民税はとても制度が複雑ですので、しっかりと申告することが重要です。


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ワンストップ特例制度の難しさ

ふるさと納税のワンストップ特例制度は、ふるさと納税の申告手続を簡単にするために設けられた制度です。

ただし、ワンストップ特例のルールをしっかりと守っていなければなりません。

ルールをしっかりと守っていないと、ふるさと納税自体が住民税から控除されていないなんてことも、起こりえるのです。

ワンストップ特例のルール

ワンストップ特例のルールは次のとおりとなります。

  1. 27年4月1日以降のふるさと納税が対象(27年1月~3月のふるさと納税はワンストップ特例の対象外です。)
  2. ふるさと納税する自治体にワンストップ特例申請書を送付すること。
  3. ふるさと納税をする自治体は5つまで。
  4. 医療費控除などで確定申告等の必要がないこと。
  5. 1月1日より前に引っ越しをした場合、住所の変更をふるさと納税を行った自治体に連絡すること。

一つ一つ解説していきます。

1.27年4月1日以降のふるさと納税が対象

ワンストップ特例という制度は、27年度にできた制度です。この制度は27年4月1日から開始するということで、地方税法が改正されていますので、27年1月から3月のふるさと納税分はワンストップ特例とはなりません。

27年1月から3月までに、ふるさと納税を行ったという人は、この時点でワンストップ特例の対象外となります。

27年4月以降のふるさと納税でワンストップ特例の申請書を出していても、ワンストップ特例の対象となりませんので、注意してください。

この場合、ふるさと納税の申告は確定申告を行う必要があります。

2.ふるさと納税する自治体にワンストップ特例申請書を送付すること。

ワンストップ特例を受けるには、ふるさと納税する際にワンストップ特例申請書を送付しなければなりません。

ふるさと納税を行う際に、ワンストップ特例にする場合、項目にチェックすると思いますが、申込の際にHPなどでチェックしただけではダメで、チェックを入れた上で後日送付されてくる「ワンストップ特例申請書」に必要事項を記載して、ふるさと納税をした先の市町村へ送付しなければいけません。

しかも、メールなどではダメで紙に書いた申請書を郵送しなければなりません。

また、郵送する申請書にはマイナンバーを確認する書類と、本人確認の書類も併せて送付しなければなりません。

ワンストップ特例申請書と一緒に送付する書類は次のとおりです。

  • 個人番号カードを持っている場合:「個人番号カードの表裏のコピー」
  • 通知カードを持っている場合:「通知カードのコピー」と「身分証のコピー」
  • 個人番号カードも通知カードもない場合:「個人番号が記載された住民票のコピー」と「身分証のコピー」

詳しくは次の表を参照してください。

「個人番号カード」がある人 「通知カード」がある人 「個人番号カード」と「通知カード」の両方ない人
個人番号確認の書類 個人番号カードの裏のコピー 通知カードのコピー 個人番号が記載された
住民票のコピー
本人確認の書類 個人番号カードの表のコピー 次のいずれかのコピー
 ・運転免許証
 ・運転経歴証明書
 ・旅券(パスポート)
 ・身体障害者手帳
 ・精神障害者保健福祉手帳
 ・療育手帳
 ・在留カード
 ・特別永住者証明書

※顔写真、氏名、生年月日、住所が確認できるようにコピーします。

次のいずれかのコピー
 ・運転免許証
 ・運転経歴証明書
 ・旅券(パスポート)
 ・身体障害者手帳
 ・精神障害者保健福祉手帳
 ・療育手帳
 ・在留カード
 ・特別永住者証明書

※顔写真、氏名、生年月日、住所が確認できるようにコピーします。

ワンストップ特例の申請書について

ワンストップ特例申請書は非常に役所的な硬い申請書になっています。特に分かりにくい部分について、申請書の内容を解説します。

ワンストップ特例申請書

申請書の「2.申告の特例の適用に関する事項」のチェック欄
  • ①のチェック欄は、確定申告や市民税の申告をする必要がないですよね。という確認のチェックです。毎年確定申告をしていない人で、昨年と状況が変わっていない人はチェックできると思ってください。
  • ②のチェック欄は、ふるさと納税を行う自治体が5つ以下ですよね。という確認です。

この申請書は、ふるさと納税をした自治体から、自分の住んでいる市町村へその内容が回送されることになっています。

この申請書で住民税が控除されることになりますので、一つでも提出し忘れていると、その分のふるさと納税の情報はお住まいの市町村へ伝わりませんので、その分は住民税から控除されません。

3.ふるさと納税をする自治体は5つまで

ワンストップ特例は、ふるさと納税を行った自治体の数が5つまでと決まっています。

6つ以上の自治体に対して、ふるさと納税を行った場合は、ワンストップ特例の適用はありません。

例えば、5つの自治体に対して、ワンストップ特例申請書を送付していたとしても、6つ目の自治体にふるさと納税を行ってしまった場合は、すでに送付した5つの自治体に対しても、ワンストップ特例申請書の効果がなくなります。

したがって、6つの自治体に対して、ふるさと納税を行った場合は6つの自治体に対する分をすべて確定申告しなければなりません。

4.医療費控除などで確定申告等の必要がないこと。

ワンストップ特例申請書のチェック欄にもありましたが、確定申告をする場合はワンストップ特例は効果がなくなります。

この場合は、ふるさと納税をした自治体が5つ以下であっても、ワンストップ特例は全てのふるさと納税で適用されません。

ふるさと納税をするときには、確定申告するつもりはなかったけど、その後に入院などして、医療費が多くかかり、確定申告して医療費控除を申告する場合など、すでに送付したワンストップ特例申請書の効果はなくなってしまいます。

医療費控除だけでなく他のものであっても、確定申告する場合にはワンストップ特例の効果はなくなってしまいますので、必ず確定申告の際には全てのふるさと納税についても併せて申告してください。

5.1月1日より前に引っ越しをした場合、住所の変更をふるさと納税を行った自治体に連絡すること

住民税は1月1日の住所で課税されます。

ワンストップ特例申請書は、ふるさと納税をした人の所在の市町村へ回送されるのですが、引っ越しをしてしまうと、住民税を課税するのがどこの市町村なのか分からなくなってしまいます。

したがって、年を越える前に引っ越しをした場合は、新しい住所をふるさと納税を行った市町村へ伝えなければなりません。

しかも、新しい住所を伝える期限は1月10日までと決まっています。

新しい住所を伝え忘れた場合にどうなるのかといえば、ワンストップ特例申請書が正しい住所へ送付されないため、住民税からふるさと納税の分が控除されないこととなります。

ワンストップ特例したかどうか分からない!

複数の自治体に対して、ふるさと納税を行っていると、ワンストップ特例の手続をしたがどうか、分からなくなっている人もいるのではないでしょうか。

その場合はどうしたらいいのでしょうか。

とにかく、迷ったら確定申告をしてください。

確定申告にはワンストップ特例したかどうか関係なく、ふるさと納税を行った先の自治体の分をすべて記載してください。

こうすることで、しっかりと住民税(所得税)から控除されることになります。

国税庁が作成した確定申告の動画がありますので、参考までにご覧ください。

ふるさと納税分が控除されていることの確認

ふるさと納税した額は、そのほとんどが住民税から控除されます。これはなかなか実感しにくいところがあります。

その点について少し説明します。

住民税からの控除

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住民税は翌年度課税といって、前年中の所得に対して翌年度に課税するというものです。

したがって、ふるさと納税の控除については、例えば平成27年中に行ったふるさと納税は、平成28年度の住民税で控除されるのです。

平成28年度の課税が行われるのは5月から6月頃になり、平成28年度の税額がふるさと納税の分、少なくなります。(住民税の場合は還付ではなく、翌年度の税額が少なくなるという点を憶えておきましょう。)

住民税は通常、給与から天引きされていますので、6月以降の住民税がその分少なくなるのです。しかも、住民税は給与天引きで年12回に分けて徴収されていますので、1回あたりの控除額というのは、実感しにくいと思います。

ですので、ちゃんとふるさと納税分が控除されているかどうか。それは自分で確かめることが大切です。

ふるさと納税を行った人の数は、平成27年中にとんでもなく増加しています。このため、自治体によってはかなりの事務が発生していますので、その分ミスが起きやすいといえます。

また、ワンストップ特例か確定申告かなど、自分が正しく申告していたかも不安になると思います。

そこで確認の方法には次のような方法があります。

サラリーマンの場合

5月か6月の給与の明細が配布される頃に、住民税の通知書も配布されると思います。

この通知書に「寄附金税額控除○○○円適用」などといった記載があると思います。この金額と自分のふるさと納税した金額を比較してみるといいでしょう。

市町村によっては、こういった記載がない場合もありますので、その場合は通知書を手元において、市町村に電話で確認してみるといいでしょう。

なお、ワンストップ特例でふるさと納税の申請をした場合は、住民税からふるさと納税分の金額がすべて控除されますが、確定申告した場合は一部所得税から控除されています。

所得税から控除された分は、当然、住民税からは控除されませんので、通知書にはその金額を除いた額が記載されていることになります。

自営業や年金所得者の場合

自営業や年金所得者については、6月に納税通知書が送付されてきます。この中に寄附金税額控除として、ふるさと納税の分の適用額が記載されています。

ワンストップ特例でなく、確定申告した人は一部所得税から控除されているのは、サラリーマンと同様です。

所得税からの控除

確定申告した人の場合は、ふるさと納税した分の一部が所得税から控除されます。

所得税については、住民税と異なり還付されますが、所得税から還付される分というのは、ふるさと納税の1割程度になります。

所得税から控除される金額は確定申告書を作成するときに分かります。早ければ、確定申告をしてから1ヵ月たたないうちに還付されてきます。

まとめ

ふるさと納税の申告方法には、ワンストップ特例と確定申告に2つの方法があります。

ワンストップ特例については、さまざまな条件があり、手続が返って面倒なこともあります。ワンストップ特例がちゃんと適用されるかと心配な場合は、確定申告をしましょう。

ふるさと納税した金額は還付されません(一部所得税から還付されることもありますが)。基本的には住民税から控除されるため、実感がわきにくいです。

ふるさと納税が住民税から控除されているか、6月頃に通知書等をみて初めて確認できます。

ちゃんと控除されているか心配な場合は、お住まいの市町村の住民税担当課へ電話などで確認してみましょう。

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