神棚の祀り方、お札の置き方、処分の方法など、神棚を解説します。


神棚は新しい生活など節目で設ける人が多くいます。神棚の祀り方、作り方には決まりごとがあり、配置や向き、「雲」が必要な場合など、きちんと考慮しなければなりません。また、処分にも方法がありますので、注意しなければいけません。

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神棚とは

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神棚とは、その名の通り神様をお祀りする神聖な場所のことを指します。お祀りするのは、実際には神社でいただいた神札になります。

神棚は、ただ単に棚のことを示すだけではなく、神札を納める宮、お供えに必要な神具、しめ縄など、神様を家庭や事務所などにお祀りするのに必要な道具一式のことを表しています。

神棚を設置することで、毎日の生活の中で神社で神様をお参りするのと同じように、神様をお参りしたり、感謝を示したり、祈祷を行ったりできるという魅力があります。

神棚には先祖代々受け継がれてきた神棚もあれば、新しく神棚を設置される方もいらっしゃいます。

新しく設置する場合は、主に、引っ越しや家を新築した時、結婚など新しい生活を始める時、厄年の時、不幸が続いた時などが適していると言われています。

また、神棚を設置してからも、5年毎に取り替えることで、神棚の神聖さが保たれると考えられています。

神棚の歴史

神棚の歴史は非常に古く、その原形は神話にまで遡ります。

日本の総氏神として知られている天照大御神(あまてらすおおみかみ)が父であるイザナギノミコトから宝物を授かり、それを棚に祀ったという言い伝えが残っています。

一般家庭で神棚が作られるようになったのは、江戸時代からだと言われています。

江戸時代の初期に、伊勢神宮の布教活動の一環として御師達が神札を配っていたのですが、その時に神札を飾るための神棚の設置も広く推し進めていたことが、神棚の普及の始まりだったようです。

神棚を祀る意味

稲作を行ってきた日本人は、豊作を願ったり厄災から逃れるために古来から様々な儀式を行ってきました。その中で、日本人は常に自然を神様として崇めてきたという歴史を持っています。

山・海・木や森・川・植物や動物などありとあらゆる物全てに神様の御霊が宿っていると信仰し、自然が与えてくれる恵みに対して深い畏敬の念を様々な形で示してきたのです。

中でも、天照大御神は日本の国の全てを治める太陽神として崇められ、その天の恵みに対しての祈祷が行われてきました。

一方で、住んでいる地域を治めている神様は氏神と呼ばれ、天照大御神の天の恵みに対して地の恵みとして信仰を集めてきました。

神棚は、天照大御神と氏神をお祀りすることで、天地の恵みへの深い感謝の念を示す場となっているのです。


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神棚の祀り方

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神棚を祀る時は、ただ単にお札をお宮に納めればいいという訳ではありません。

お札は神様と同じですので、神聖に扱わなければならず、設置する場所や方角、揃えるお札、お供えに必要な神具など守らなければならないポイントがいくつか存在します。

以下に神棚を祀るためのルールを項目ごとにご説明いたします。

設置する場所と方角

神棚は神様をお祀りする神聖な場所ですので、基本は明るくて清潔・浄化されている場所に設置しなければなりません。

また、人間が神様の上を歩くことは神様に対して無礼を働くのと同じ意味合いがあるため、上に人が通るような場所に設置するのは避ける必要があります。

そして、何よりも重要なことは、家の住人が毎日欠かさずに参拝をするということです。

そのためには、家族が集まりやすい場所に設置することが大切です。

神棚を設置する場所と方角のルールについては以下の通りとなります。

  1. 家族が集まり、明るくて清潔・浄化されている場所
  2. 大人の目線よりも高い場所(大人が見上げる程度の高さ)
  3. 南向きまたは東向き
  4. 神棚の下に人が通ったり潜れないように工夫をする
  5. 階段の下など人の往来が激しく神様の上に人が通るような場所は避ける

雲が必要なケース

神棚を設置しているお宅を拝見すると、神棚の上に「雲」という字を見たことのある方も多いでしょう。

雲は必ず必要という訳ではなく、雲が必要なのは、マンションやアパートなどで上に部屋が存在するケースです。

階上に住人がいるとどうしても神棚の上を人間が踏むことになります。

また、神様は家の中で最も天に近い場所にいる必要があります。

ですので、雲という字を書いて神棚の真上に貼ることで、神棚の上には天だけで何もないという環境を作り上げるのです。

雲という字は天でもよく、神社などで販売しているところもあります。

また、より神棚を豪華にしたい、紙を貼ることに抵抗を感じる方は、雲板という物が販売されているので、神棚の前面上部に取り付けると同様の意味を表すことができます。

神棚作りに必要な物

神棚を作るためには、必要最低限揃える必要のある物がいくつか存在します。

神棚作りに必要な物は以下の通りとなります。

お宮

神棚作りに欠かせないのが、神札を納める場所であるお宮です。お宮には三社宮と一社宮の二種類があります。

神棚を設置する場所を決めてから、どのタイプが一番良いのか検討しましょう。

三社宮

三社宮は3つの神札を別々に祀ることができるものです。見た目が豪華ですが、それだけ場所を取ります。

一社宮

一社宮は扉が一つとなり、神札は重ねて祀ることになります。。

神鏡

神具の中で最も大切な道具が、神鏡です。

神棚は設置すれば良い訳ではなく、毎日神様をお参りすることで初めて意味を持つようになります。

この神様へのご挨拶やお参りは、全て神鏡を通して行われます。

つまり、神鏡は神棚には欠かせないだけではなく、曇らないようにきっちりとケアすることが重要なのです。

しめ縄

しめ縄には、「ここは神聖な場所ですよ」と示す大きな意味があり、神棚の前方上部に飾ることで、神棚をより神聖な物に保つことができます。

しめ縄には様々な種類が存在し、地域によって形も変わってきます。

一般的なしめ縄は、大根注連という片側がだんだんと細くなっている形のしめ縄です。

その他の神具

その他必要な神具は、榊を備えるための一対の榊立て、御神酒をお供えする瓶子、お水をお供えする水玉1個、お米をお供えする高杯1個、お塩をお供えする平皿1個です。

御神酒のお供えする瓶子は下の写真では、中ごろが膨れた1対の入れ物で蓋がついています。

お水を入れる水玉は、写真では向かって左から2つ目のもので、背が低くて尖った蓋が付いている入れ物です。

また、お供え物を運んだりお供え物を置く台として使用する三方もあるとお供え物をこぼした時に神棚の汚れを防止できるので揃えておくとよいでしょう。

神棚の作り方

神棚作りに必要な道具を揃えたら、設置予定場所に神棚を作っていきます。

まずは、神棚の本体となるお宮を中央に据えます。

階下に神棚を作る時は、事前にお宮の真上となるところに雲という字を半紙に墨汁で書いて貼るか、お宮を据えた後にお宮の前面上部に雲板を飾りましょう。

そうしたら、次はしめ縄を張ります。

一般的な大根注連の場合は、向かって右に太い方がくるように神棚の前面上部(雲板がある場合は、雲板の上部に張る)に張り、紙垂(しで)を4枚、等間隔になるようにしめ縄に挟み込んでください。

紙垂の作り方については、以下の動画に詳しく説明されています。

しめ縄が張れたら、最後に神札をお祀りします。

神札については次の項で詳しくご説明いたします。

お札について

神棚を作る際には、まず、神棚はどのような神様を祀るものなのかを把握しておくことが大切です。

神棚には、神様の御霊が込められている神札を宮の中にお納めします。

神棚に納める神札は、伊勢の神様であり日本人に稲を授けた総氏神でもある天照大御神、地域の神様である氏神、家族や自分自
身が崇敬しているその他の神様の3つの神札を用意する必要があります。

そして、気をつけなければならないのが、神札を納める順番と位置です。

まず三社造りの場合は、中央を最上位とし、向かって右、向かって左という順位になっています。

最上位の神はもちろん総氏神である天照大御神の神札ですので、天照大御神の神札を中央に納め、氏神の神札は向かって右、その他の崇敬する神様の神札は向かって左に納めてください。

次に一社造りのお宮の場合は、前にくるほど神様の順位が上になります。

つまり、天照大御神の神札を一番前にし、次に氏神の神札、一番後ろにその他の崇敬する神社の神札を重ねて宮に納めてください。

まとめると次のようになります。

三社造り 一社造り
天照大御神様 中央 一番前
氏神様 向かって右 二番目
その他の崇敬する神様 向かって左 三番目

またお札の祀り方については、以下の動画に詳しく解説されていますのでご覧下さい。

お供え物と供え方

お供え物について

神棚を設置したら、毎日きちんとお供え物をするようにしましょう。

お供え物は、お水・お米(ご飯)・お塩の3つです。

年間行事や家族にとって何か大切なことがあった日には、この3つ以外にお酒や果物、入手した品などを特別にお供えします。

お供え物の両端には、榊を飾り、毎日水を交換するようにしてください。

供え方

お供え物には、神棚に並べる順番が存在します。

基本的なお水・お米・お塩の3品だけの場合は、神棚の前中央にお米を供え、向かって右にお塩、向かって左にお水を供えます。

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これに酒が加わると、神棚に向かって中央より少し右側にお米を供え、その左にお酒、お米の右にお塩、酒の左にお水を供えてください。

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このように全て横一列に並べるのが基本形とされています。

その他に酒を2つ両側に置く方法もあります。

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お供え物は、毎日朝にお供えし、夕方頃に下げて家族みんなで神様のお下がりとしていただきましょう。

お供えしている時は、瓶子と水玉の蓋を取ることも忘れないようにしてください。

毎日の参拝方法

kamidana3神棚へのお参りは、基本的に朝と夕の2回行います。

仕事や学校などがある時は、出かける前と帰宅した時にお参りすると良いでしょう。

参拝方法は、通常の神社と同様で「二礼二拍手一礼」が基本です。

二度お辞儀をしてから二回手を叩き、祈祷をし、最後に一度お辞儀をします。

祈祷する時は、しっかりと神様への感謝の気持ちを込めるようにしてください。

神棚の処分

古くなった神棚や遺品として残った神棚の処分に困っている方も多いでしょう。

神棚を処分する時は、まず、神様の分身でもある神札を神社でお清めし、焚きあげてもらいます。

神棚についても一番良いのは、神社で玉串料を納めて、供養・処分してもらうことです。

近くに処分してくれる神社がない場合は、神社と提携している廃品回収業者や遺品回収業者に依頼するのがよいでしょう。

できれば回避したいですが、費用の問題などでやむを得ず粗大ごみとして処分する場合は、塩でしっかりと清めてから処分するようにしてください。

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