お盆の由来やお盆休みなどについて説明します!


お盆はお正月と同様に長い休暇があり、日本人にとって大切な行事です。お盆の由来や迎え火・送り火、お供え物のこと、新盆などについて説明します。また新しい休日の山の日を含めたお盆休みについても説明します。

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お盆とは

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古来から、「盆と正月が一緒に来たような忙しさ」というように、お盆はお正月と共に日本人にとって二大行事でした。

お正月は、神祭り的行事で、お盆は、仏教的な行事です。もともとは先祖の霊が帰って来て家族と過ごす期間でした。

お盆の風習は、インドが発祥で、中国を経て日本に伝わりました。それぞれの国に都合のいいように変化していったと思われます。

現在は、先祖をお祭りするというより、普段離れて暮らす家族や親戚が集まって、互いの情を温め心を通わす期間となっています。

元は旧暦の7月13日から16日を指していましたが、明治6年以降の新暦採用で、8月13日から16日に行う地域が多くなっています。

お盆の由来、意味

「お盆」の語源は「盂蘭盆(うらぼん)」という説

今から2400年ほど前、お釈迦様が仏教の教えを説いておられたインドでは、ご先祖様の魂をおまつりする「ウランバナ」という仏教行事が7月15日にありました。

その頃のインドでは、亡くなった人の魂は、逆さ吊りされたり火あぶりにされる拷問に苦しむという考えがありました。「ウランバナ」とは逆さ吊りの苦しみという意味です。

これが「盂蘭盆(うらぼん)」の語源です。

人々は、亡くなってから地獄の苦しみを受けているご先祖様の魂を、生きている人間が供養して少しでも苦しみを救いたいと思いました。

そこで、7月15日に「ウラバンナ」を行いました。そのときに、苦しむ魂を救うために唱えていたお経を「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」といいます。

そのお経には、「ウラバンナ」の由来が書いてあります。

「ウラバンナ」を音写(古代インド語の発音を漢字の当て字で表すこと)したものが「盂蘭盆会(うらぼんえ)」です。

「ウラバンナ」は、逆さまに釣り下げられるような苦しみにあっている人を救うための法要という意味で、7月15日に行っていた行事の内容を指します。

中国を経て日本に入ってきたときに、先祖崇拝や農耕儀礼や祖霊祭祀などが合わさって、日本の「お盆」が出来上がったといわれています。

ちなみに、盂蘭盆は「お盆」のことで、盂蘭盆会は「お盆の行事(法要)」のことです。

「盂蘭盆経」に書かれているウラバンナの由来とは

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お釈迦様の十六弟子の中で、苦しい修行を重ねて神通力(何事も自由自在にできる力)を習得した目連尊者という人がいました。

目連尊者は、数年前に亡くなった母親に会いたくなって天眼(普通の人が見ることのできないものが見える目)で探しました。

すると母親は餓鬼の世界に落ちて苦しんでいました。餓鬼の世界というのは、食べることも飲むこともできず、飢えに苦しむ世界です。目連尊者はかけ寄って母親を抱き起しました。

すると「水が1杯飲みたい」と頼むのでした。しかし、目連尊者が器で運んできた水は、煮えたぎったお湯になり、飲めません。持ってきた食事は、火を吹いて燃えてしまいます。悲しんだ目連尊者は、お釈迦様に相談に行きました。

そこで同僚から聞いたのは、母親の悪行でした。夏の暑い日、行き倒れそうな人が水をめぐんでほしいと頼みましたが、目連尊者の母親は、これは幼い目連のために汲んだ水だからと断るのです。

暑いインドでは飲み水は貴重だったのです。愚かにも子どもを可愛がるあまり、母親は道理を忘れてしまっていたのでした。

泣きながら目連尊者はお釈迦様に、「母は自分のせいで餓鬼の世界に落ちたのです。母を助けることはできないでしょうか」と尋ねました。

お釈迦さまは、過去を取り戻すことは出来ないが、母親の出来なかったことを代わりにすることは出来るだろう。

7月15日は雨期も開け人々も町に出てくるし、僧侶も修行が落ち着くころだから、この日に母親の出来なかったことをしなさいと教えます。

目連尊者は百味、百果の食べ物を用意して、大勢の人に食べてもらい、たくさんの僧侶を招いて、ありがたいお経を唱えてもらいました。そのあと、再び天眼で母親を見ると、白い雲に包まれた母親が天上界に登っていくところでした。

目連尊者は喜んでお釈迦様に尋ねました。「もし、後の世の人が同じようにしたら、地獄にある魂を救えるでしょうか」お釈迦さまも嬉しそうに答えられました「もし、孝順心を持ってこの行事を行うなら必ずや善きことがおこるであろう」それからインドでは、7月15日は地獄に落ちた魂を救うために、ウラバンナ(盂蘭盆会)が営まれるようになったのです。

親というものは子供を育てるとき、時に鬼畜となり、周りに不義理をして、人としての道理よりも子供への愛を優先してしまうのです。

その結果、地獄に落ちても、成長して頑張っている子孫を歓び、苦しみに耐えている先祖や親がほとんどなのです。

生きている者は、その恩を知って、ウラバンナはご先祖の恩に感謝して追善供養し、まだ存命の両親に感謝する日なのです。

ざっとこのような物語が盂蘭盆経の内容の一部です。

お盆の語源はボニという説

日本には太古から、ご先祖を大切にして死者の霊をまつる習慣がありました。冬と夏にそれぞれ、祭壇を作って死者の魂やご先祖の霊をまつる行事が行われていました。

ちなみに、冬の行事が「正月」で夏の行事が「お盆」です。

これは、人間が死ぬと「鬼」になると考えられていて、その「鬼」の語源が「隠爾(おぬに)」なのだそうです。「隠れる」という意味があるようです。

しかし、鬼になっても先祖を慕うという意味で「慕」または、盂蘭盆経のお話から「母」という言葉を当てたとも言われています。

「慕爾(ぼに)」あるいは「母爾(ぼに)」という字を当てます。

「ぼに」という言葉の「ぼ」という発音にはそのような意味が隠されています。鬼になったご先祖様を敬って供物を供えた器をボニと呼ぶようになりました。

今でも、地方に行くとお盆のことをボニと呼ぶところがあります。ものを乗せる器をおぼんと呼ぶのはボニからきているといわれています。

迎え火や送り火とは

日本の民俗信仰では、亡くなった人の魂は、2つに分かれ、

  • 浮かばれる魂(気)は天に還り、
  • 草葉の陰の魂(形)は地に還る

といわれています。

お盆になると、天に還った魂が地に還った魂のところに帰ってくるのです。

地に還った魂はお墓にあるので、本来はまずお墓に行って迎え火を焚きます。

迎え火

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13日の夕方、仏間に精霊棚というご先祖様がお泊りになる棚を作ってから、お墓に提灯を持って行き、お線香をお供えし、拝んだ後、提灯をその場で灯します。

それで照らしながら、ご先祖様の魂を導いて家まで歩いて帰ります。

家に着いたら、提灯の火を精霊棚のロウソクに移し、お線香を供えてから、玄関先でオガラという麻の皮をはいだ茎を乾かしたものを折って積み重ねて火をつけて合掌します。

ここで宗派のお経を唱える地域もあります。これが本来の迎え火です。

しかし、最近はお墓までが遠い場合が多いので、迎え火は13日の夕方、家の門口や玄関で、素焼きの焙烙(ほうろく)にオガラを積み重ね、火をつけて燃やします。

集合住宅などでは危険ですので、提灯で代用しても良いようです。

迎え火の明かりを頼りに、ご先祖様が戻って来られます。オガラが手に入らない地域は、代わりに松明や藁を燃やすところもあります。

送り火

お盆に帰ってきたご先祖様の魂をふたたびあの世へと送り出す行事を送り火といって、16日の夕方、地域によっては15日の夕方、精霊棚にお線香と送り団子を供えてから、火を提灯に移し、門口や玄関でオガラを燃やします。

やり方、材料は迎え火と同じです。

お墓まで見送って、提灯の火を消して帰ってきます。送り団子は、白い団子と決まっています。13個供えるところが多いです。帰る旅のお弁当になるといわれています。

送り火の大規模なものは、大きく分けて山の送り火、海の送り火があります。

有名なところでは、京都の五山送り火、奈良の高円山大文字送り火があります。

海の送り火は、灯篭流しや精霊流しといって全国にありますが、長崎市や島原市が有名です。

関西では、各家から送り出すのは8月15日の夕暮れ。精霊が京都五山に集まって16日の送り火に乗ってみんなで天に昇っていくといわれています。

新盆とは

新盆(にいぼん)、または初盆(はつぼん)といって、亡くなった人が四十九日を終えた後、初めて迎えるお盆のことです。

新盆は、親戚や知人を招待して故人を偲び、僧侶をお迎えして読経してもらいます。

宗派や地方によって違いますが、新盆の家には、急にお参りに来られる方もあるため、お盆の月の1日ごろから精霊棚を作り丁重に供養します。

初盆用の白提灯を購入し、玄関や部屋の窓際、仏壇の前などに吊るします。

白提灯は初盆のときだけ飾ります。

また、故人が迷わずに帰って来るようにという思いで親戚が1対の色付きの提灯をお供えに送る風習があります。

親戚が多いと、仏間が提灯だらけになるほどで、今は住宅事情もあって、盆提灯用にと現金で頂戴する場合が多いようです。

お盆が終わったら、白提灯は燃やして処分します。

地蔵盆とは

地蔵盆は、京都で発祥して近畿地方で行われる子供の成長や幸福を願う行事です。

地蔵菩薩の縁日である8月24日を中心にした3日間が地蔵盆の期間です。

地蔵盆の主役は道端や街角に鎮座している道祖神です。近畿地方、とくに京都は、このお地蔵様を日頃から感謝の気持ちを込め、手を合わせて祠を掃除しいつも新しい花を活けています。

地域で子供を守って下さるお地蔵様を大切にしているのですね。この地蔵盆、関東ではほとんど行われていません。

関東は、道祖神の代わりに稲荷神社をお祀りする風習があって、お地蔵様が浸透しなかったといわれています。

地蔵盆の由来

親よりも先に亡くなった子供達が、三途の川の賽(さい)の河原で、両親や兄弟たちを思い、石を積み上げていると鬼がやってきてそれを壊してしまいます。

それを哀れんだ地蔵菩薩が、子供たちを錫杖(しゃくじょう)の柄に取り付かせ、自分が子供たちの親となって守り救うことを誓いました。

やがて、人々は町の辻に地蔵菩薩を建立し、子供たちの成長や幸福を祈る民間信仰として近畿地方で広まったといわれています。

どんなことをするの?

開催場所は、お地蔵様の祠の前が多いのですが、駐車場などの空き地、集会所、公園などで実施されています。

会場まわりは、提灯などで飾られます。

子どもが生まれると、健やかな成長を願ってその子の名前を書いた提灯が作られ、その子が「地蔵盆」に参加しているあいだ毎年飾られます。

地蔵盆が近づくと、町内の人たちがお地蔵様を祠から出して綺麗にお身拭いをして、お化粧を行い新しい前掛けを着せて会場の祭壇に移動させます。

当日は僧侶による読経や子ども向けの法話で始まり、町内によっては、子どもたちが直径2~3メートルの大きな数珠を囲んで座り、僧侶の読経にあわせて順々に回す「数珠繰り(じゅずくり)」を行います。

地域のお母さんたちの手料理やお菓子を頂いて、子どもたちがお地蔵様と一緒に楽しみます。地蔵盆が終わると、祭壇から祠にお地蔵様を戻します。

2016年のお盆の期間(お盆休みの期間)

お盆休みの期間は通常では、8月13日から8月16日です。

2016年から8月11日は「山の日」という祝日が制定されます。

一般企業の場合、山の日から続かない場合は8月13日~8月16日の4連休になります。山の日から連休になる場合は8月11日~8月16日の6連休となる事が予想されます。

休日返上でお盆が稼ぎ時だという企業もあるでしょうし、有給を入れて11連休にする人もいるでしょうね。楽しい計画を色々立てて、それに向かって仕事を頑張りましょう。

お盆とお彼岸の違い

お彼岸の意味

「彼岸」そのものは仏教の教えですが、お彼岸のお墓参りは、他の仏教国にはない日本独自の文化です。正式名称は「彼岸会(ひがんえ)」と言います。

仏教では、煩悩や悩みを越えて到達する悟りの境地を至彼岸といい、その反対側の私たちがいる迷いや煩悩に満ちた世界を此岸(しがん)といいます。

此岸にいる者が「布施」「持戒」「忍辱」「精進」「禅定」「智慧」の6つの修業(六波羅蜜)をすることで、彼岸に行くことができるとされています。

阿弥陀如来がいらっしゃる彼岸は西にあり、此岸は反対側の東にあると考えられていて、太陽が真東から昇って真西に沈む秋分と春分を彼岸と此岸がもっとも近くなると考え、その日をはさんで前後3日の計7日間を彼岸と呼んで、先祖供養をするようになりました。

お盆とお彼岸の違い

お盆はご先祖様が私達のところまでやってきてくださるのをお迎えして、供養し再び送り出すのですが、お彼岸は、一年中でこの世とあの世が最も近くなる日とされている春分・秋分に、私達がご先祖様のところに出向いて供養をするという考えになっています。

お盆とお彼岸の日にち、時期

お盆の日にち

お盆の時期は、旧暦7月15日頃を中心とした7月13日~16日の4日間とされています。

旧暦の7月15日頃というのは、現在の新暦では8月15日前後にあたりますが、新暦になった今も7月13日~16日にお盆の行事を行う地域もあります。

しかし、全国的にお盆と呼ばれるのは、新暦の月遅れのお盆で8月13日~16日です。子どもたちの夏休み期間で、移動に都合がいいので取り入れやすかったのかもしれません。

なお、沖縄では、今も旧暦のお盆で、昔からのお盆期間です。ちなみに、2016年は8月17日~20日です。

お彼岸の日にち

お彼岸の中日である春分の日と秋分の日は、日付で決まっているわけではなく、太陽が春分点・秋分点に達した日のことをいいます。

ですから、国立天文台が作成する「暦象年表(れきしょうねんぴょう)」に基いて、毎年、閣議によって決められています。

ちなみに、2016年の春のお彼岸の時期は、3月20日の春分の日を中心に7日間でした。3月17日を彼岸の入り、3月20日を中日、3月23日を彼岸明けと呼びます。

秋のお彼岸の時期は、9月22日の秋分の日を中心に7日間です。9月19日を彼岸の入り、9月22日を中日、9月25日を彼岸明けと呼びます。

お盆のお供えもの

お盆の期間は、ご先祖様を精一杯おもてなしして、日ごろ守って下さっていることに感謝しましょう。お盆にお供えするものをあげてみました。

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盆菓子

最近ではスーパーなどにも時期になるとコーナーができています。落雁でできた美しい干菓子です。

果物

できれば丸い果物をお供えします。リンゴ、モモ、メロン、スイカ、など。数は奇数と決まっています。

お菓子

普段食べているもので、個別に包装されたお菓子がおすすめです。

飲料

お酒、ジュース、お水など何でも大丈夫です。

惣菜

いわゆる精進料理です。

夏野菜などを、五味(甘い、辛い、すっぱい、苦い、塩辛い)五色(赤、白、緑、黄、黒)五法(生、煮る、焼く、揚げる、蒸らす)で調理します。

難しいように思いますが、最近は料理サイトもあるので簡単なものを選んで作ってみるといいですよ。

お団子

宗派や地方でちがいますが、一般には13日はあんこ付きの「迎え団子」14日は「おはぎ」15日は「そうめん」16日は白玉粉などで作った白いお団子で「送り団子」というものをそれぞれお供えします。

盆花

お供えのお花に決まりはありませんが、普段のお花にほおずきや蓮の花が加えられます。

ほおずきは「先祖の道を照らす提灯になる」蓮は「極楽浄土の花」として使われますが、故人の好きだったお花を選べばよいでしょう。

ただし、棘のある花(バラなど)は、仏事には使いません。

お供えを持って行くときは、関東では、掛紙は黒白の水引きで結び切り、関西では、黄白の水引きで結び切り(ただし初盆は黒白)、御供と書いて、お名前はフルネーム書かれるとよいでしょう。親戚だと同じ姓が多いのでその方が親切です。

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